つまり利害関係者(ステークホルダー)に機関投資家や一般投資家も加わるわけで、そう言った投資家たちのために配分する利益というものも確保しつつ、決算報告に関わる「1年単位」を経営をしていかなければならない・・。
1年単位で数字を公開し、常に投資家の顔色を伺うことを考えると、経営陣に長期的なビジョンがある場合、投資家とどうしても対立してしまうのが問題と言ったところでしょうか。
その回避策として、経営陣による買収(MBO:Management BuyOut)で一旦経営陣が投資家からの株式を買い取り、非上場にさせてしまうという選択肢もあります。
MBOの有名な例としては、すかいらーくなどが挙げられます。
MBOを行うのは、外食産業の市場が縮小する一方で、競争が激化しており、すかいらーくの業績も悪化していることから、店舗の統廃合、新しい業態の創造など抜本的な事業再構築をする必要があるが、短期的に利益を圧迫するなど5万人を超える株主の要望に応えることができないおそれがあるためとしている。もっとも、それらの理由だけでこの時期に非上場化することには疑問もあるため、業績改善後に再上場することで利益を得る目的もあるのではといわれている。 MBOを発表した横川竟会長も再上場を否定しなかった。
すかいらーくの例で読み取れるのは、長期的な視野で見た事業の再編成をする場合にMBOが効くのではないかということ。
サイバードの堀 主知(かずとも)・ロバート社長は
短期的にはP/Lをき損する恐れが出てきた。株主には、中長期的視点・短期的視点の方がいると思うが、短期的視点の株主の期待に応えられなくなる可能性があるため、MBOを決めた」と説明する。
ちなみにP/LとはProfit/Loss statementのことで「損益計算書」。上場企業であれば随時公開するものなんですが、MBOすることで株主の顔色を伺うことなく経営陣の長期的な視点に立って改革を続行するためにこの決断を選んだんだと思います。
いずれにせよ、携帯業界、今後の発展を考えるとロバート氏が「何か大きいことをやる」という風に見えてちょっと気になる次第であります。
現在のところサイバードホールディングスの株価は53,600円で、買い付け価格6万円に鞘よせせてくるような予感が・・。
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