SBI北尾氏が語る“金融×Web2.0=ファイナンス2.0”論とは

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検索を軸にファイナンス2.0を制するSBIホールディングス(CNET Japan)より。

先日、「株式新聞」がSBIグループ入りという記事を書いたんですが、ファンド情報のモーニングスターも然り、なぜSBIがこれほどコンテンツに注力しているのかということも語っています。

さらに、セカンドライフの構想もなかなか面白いものがあると思いますので、ご紹介します。

まずはSBIが株式新聞などの「コンテンツ」に注力しているのはなぜか?という疑問に答えるような北尾氏の一言。以下、枠内はCNETのインタビュー記事より引用:

実はGoogleの人たちって意外と現実的で、話していても新しい世界のことがあまり聞けないんです。それは彼らが巨大な成功を成し遂げてしまったからかもしれない。

いまGoogleに一番足りないものはコンテンツだと思う。うちのコンテンツに向こうが狙いをつけているのは、ネットの世界に流通する金融コンテンツを持っているグループが、当社以外日本にないからなんです。ただ、当社は新しいモノをつくらなければならないと思っているぐらいだから、どっちだっていい。SBI RoboがFastのテクノロジーを使いながら、金融ビジネスをどう巨大化させていくか、国境を越えた金融をどうつくりあげていくか──。それが我々の挑戦だと思っています。

グーグルは「検索のプロ」であり、コンテンツはほとんど持っていない状態です。どうしてもコンテンツはニュースサイトやブログ、ウェブページなどの他人様のコンテンツに頼らざるを得ない状況になっており、万一それらが破綻してしまったときに一気に検索の面白さがなくなってしまうでしょう(そんなことは当面有り得ないことですが)。

「国境を越えた金融」の話は面白いかもしれません。投資の選択肢は多ければ多いほどいいでしょうから。そこらへんは検索やスクリーニングでいい金融商品を選べばいいことですし。特に今の日本の新興市場なんて毎日「やれやれ」の世界なので、海外に目を向けてみるというのは十分有り得ることなのではないかと。SBIグループのイートレード証券も米中韓の株式の売買を扱っていることですし。

ちなみに文中に出てきた“SBI Robo”とは、Fastという検索エンジン開発とSBIが組んで検索の研究開発を行っている会社のことです。

全てをひっくるめて検索する技術でグーグルに勝つのは難しいでしょうが、金融の検索ならまだGoogle Financeには追いつけるでしょうし、Web2.0をどう駆使してくるのか(ブログやソーシャルメディアによるCGM的タレコミとか、AJAXなどを使って効率良くスクリーニングする手法とか、いろいろと妄想は出来ますが)、SBI Roboの今後に期待します。

続いて、北尾氏が語った「セカンドライフ」像:
先物取引が導入されたときと同じだと思うんです。現実の何倍もフューチャーズは広がっていったわけでしょ。そしてフューチャーズが投機だけでなく、現実をヘッジすることもできるようになった。仮想空間でヘッジ機能が使えても構わないはずです。仮想には仮想のマーケットがあり、現実には現実のマーケットがある。金融に非常に馴染みのある世界だと認識したからこそ、Second Lifeの仮想空間は利用できるなと思ったわけです。

フューチャーズはSBIの先物取引の会社ですが・・・。セカンドライフにも先物の発想を持ってくるあたり凄いなぁと。そのうち「セカンドライフ不動産ファンド」や為替ファンドの中にL$(セカンドライフの仮想通貨)が入ったり、はたまたL$の売建が出来るようにもなるのかもしれません。そう考えるとわくわくはしますが・・・。

まあこれらは未来像の話なので、あれこれ妄想しても仕方がありませんから、現実的な話としては、5月ぐらいからPTS(私設取引)が運用できるかもってことぐらいですかね。

あと、SBI Roboのブログに、SBIの目指すところの「ファイナンス2.0」について詳しく書かれています。
Finance2.0ってなに?(SBI Robo)

(しかし北尾氏のインタビュー、ちょっと漠然としていたのでいろいろと考えさせられる文章でした。いや、私の頭が弱いだけか・・)

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[関連記事]
「株式新聞」がSBIグループ入り


posted by teraitakeshi at 2007年04月23日20:14 | Comment(2) | TrackBack(0)




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この記事へのコメント
トラックバックありがとうございます。また鋭い考察も新しいウェブファイナンスを企画する我々にとってとても参考になります。

Web2.0の形成するネットワークがウェブ経済圏を生み、セカンドライフのような仮想世界でも現実がヘッジされるような金融取引が可能になる日が来るのかしれません。

SBIがそれを実現できるかどうかは別として今後もSBIのサービスに注目していただければと思います。

iRobo
Posted by iRobo at 2007年04月23日 20:48
iRobo様

なんと直々にお返事ありがとうございます。
駄文だらだらとすみません。

セカンドライフの“Lindex Market Data”をたまにチェックするのですが最近ダイナミックな動きがないようで・・
セカンドライフに関連した金融商品がバンバン出てきたらそれもアクティブになるのかな〜とちょっと淡い期待を寄せています。

“面白いモノ”にはしつこいぐらいレビューするクセがあるので、期待して待っています(笑)

[追]アドレスがリンク切れしていたので修正しておきました。
Posted by teraitakeshi at 2007年04月23日 21:58
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