「臨界(りんかい)」もその一つではないでしょうか。
臨界とは何か、なぜ「事故」なのか、原発屋さんは何で隠したがるのか・・・・・・調べました♪
・臨界とは何か
臨界とは、核分裂が持続的に起こるか否かの分かれ目のことです。核分裂は、中性子が原子核にぶつかって起こります。その際に大量の熱と新たな中性子を出します。出た中性子が次の核分裂に続いてゆきます。
放火に例えます。火が小さいと風に吹かれて消えてしまいます。"臨界に達する"とはこの場合、種火が家を焼くのに十分な大きさになることに似ています。水をかけて炎を制御しなくてはなりません。この場合、中性子が火にあたり、核燃料が家にあたります。
・なぜ「事故」なのか
実は運転中の原子炉は臨界に達しており、中性子を吸収する「制御棒」で核分裂反応を制御しています。先ほどの例えで言うならば、制御棒は水にあたります。制御不能状況下、もしくは意図せずに臨界が起こった場合、それは事故です。臨界を故意に無制御条件下で起こすのが原爆です。
・原発屋さんが臨界事故を隠したがる理由
有名なチェルノブイリ原発事故も、スリーマイル島の原発事故も、臨界を制御し損ねた結果です。臨界事故は、制御可能性において原爆と同じです。チェルノブイリはもちろん、東海村JCO臨界事故も、一般市民に被爆者が出ています。
これまでの大きな原発事故に見られる共通の危険因子は「おかね」にあります。原発は一度停止すると再起動に時間がかかり、経済的に非常に不利です。このため作業員は原子炉をなるべく止めないように指導されています。異常があっても停止を即断できないのです。
東海村JCO臨界事故もまた、作業の簡略化から起こった事故でした。これも、経済的圧迫が作業員の質の低下と作業の安易な簡略化として現れたと見ることが可能です。
私たちの支払った電気代が「安全」の為に使われること、切に願うばかりです。