先日読んだ「成功をめざす人に知っておいてほしいこと」と共通点がたくさんあり、「成功を〜」のおさらい本・復習本とも言える一冊・・という感じです。
基本的にイライラしていても何の解決策もなく、キレたりしたら状況を悪化させるだけ・・なんてことは心が落ち着いているから言えるのですが、ふとしたストレス因子が襲いかかってきたら私もまた顔を真赤にするかもしれません。そういうときの防衛策をいくつか持っておきたいものですね。
プロローグ「心と感情が人生を変える!」を読んで
この本の著者は若くして営業マンからマネージャーに転身したのですが、そこでも好成績を挙げていたのですがいきなり不振に。
業績が下がった理由はマネジメント手法にありました。著者が常にキレっぱなしだったことを想像してしまいます。ウェブサイトに著者の顔写真が載っていますが、キレてる姿が想像つきませんね・・。
そのとき私がやっていたのは「KKDマネジメント」でした。KKDとは頭文字をとった私の造語で「恐怖」「脅迫」「ドツキ」によるマネジメントです。
著者は「怒らない」と決めてから人生がうまくいき出したと言っていますが、一体「怒らない」ことでどのような効果があるのでしょうか。
第1章「人生をうまくいかせるための『3つのルール』」を読んで
3つのルールの中の一つが「命と時間を大切にする」というものなのですが、怒りが心身にどのような影響を及ぼすのかということも書かれています。私なりに調べてみましたら、情動反応と自律神経というサイトにたどり着きました。
怒りも憤怒も、交感神経を刺激して常に緊張状態を作っています。緊張がほぐれない毎日だったら寿命も短くなっちゃいますよね・・。
あと、「苦悩と喜びはパッケージ」というルールの中で、イチロー選手の話が紹介されているのも印象深かった。ただ苦悩しているだけではダメで、何か考えながら常に苦しんでいることで、パッと閃くことがある・・・これはイチロー選手ならではなんでしょうが、一般人に当てはめても考えながら苦悩していたら、考えている最中に少なくとも解決策を浮かぶための準備を始める段階まで行っているのではないでしょうか。
第2章「『あなたの感情』はあなた自身が決めている!」を読んで
この章の途中で述べられている例で、分かりやすいのは、9時からのドラマを見ながら「10時になったら勉強しよう」と思っていた子どもが、9時半頃に母親から「早く勉強しなさい」と言われたとき
(1)「うるせぇな!」と怒って勉強しようという気も失せるパターン
(2)「うるせぇな!」と思いつつ部屋に行って漫画でも読みながら10時から勉強を始めるパターン
(3)「10時まであと30分あるか・・」と思って30分で英単語3つ覚えて年間1000個覚えようと計画するパターン
特に私の受験生時代(1)のパターンが当てはまっており、「怒って」さらに「腐ってしまう」悪い習慣だった、と今となっては反省しています。この本でも後述していますが、痛いことを言われ、ムッときて怒る。それが悪い結果を導く。
自分の考え方次第で、自分の目の前にある現象をどう捉えるか変わってくるんですよね。極力(3)のような考え方をしたいものです。
第3章「感情コントロールは人生コントロール」を読んで
章の冒頭で「過去は変えられない。未来は変えられる」という節があります。「成功をめざす〜」の第3章で「現在」に集中することの大事さを思い出しましたが、未来のために現在をどう生きるか、戦略を持って活動したいものです。
中盤では「他人は変えられない」ことを指摘しています。確かに自分の思う通りに他人を操る・・なんてことは常人にはできません(マインドコントロールの上手な人は別なんでしょうけど)。自分が上司の立場なら部下に「どうやったら能動的に、自発的に仕事をしてもらえるか」という環境を作ってあげることこそ大事だと語られています。
章の終盤で「怒りは無謀をもって始まり後悔をもって終わる」ということが語られています。これは松井秀喜選手の著書「不動心」の中でピタゴラスの言葉を引用したものですが、インタビューの中で、記者が松井選手を意図的に批判する質問を投げかけたときに、松井選手が「記者も自分のことを嫌って言っているわけでなく、仕事としてこの質問をしているんだ」と悟り、「仕事ならば自分も真摯に答えよう」ということが書かれていました。
第3章までを読み終えて
「怒らない」ことの大切さというより、今の私には「冷静さを保つ」べく自分をコントロールしていくプロセスの大切さが映りました。
怒りだけでなく人間関係、コミュニケーション術にも重きを置いている(というよりはこれらが怒りの起爆剤になりうる)のにも注目です。チラ見したところ、第4章からは具体的に「習慣」について踏み込んでいくということで、明日の読書も楽しみです。
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