ブログマーケティング3.0の時代*ホームページを作る人のネタ帳
この記事を読んでちょっと触発されまして、補足程度に読んで頂ければ幸いです。
事のいきさつとしましては、マーケティングが第三世代(3.0)の領域に入ろうとしているのではないか(あるいは入っているのではないか)ということが下記の記事で触れられています。
マーケティング3.0ってなんだろう?:In the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ
第1.0世代は噛み砕けば、いわゆる「マスマーケティング」の世代でしょうか。大量生産→大量消費の中で如何にそのモノがよく売れたかを考えることを中心に。第2.0世代は顧客との信頼関係をいかに築くかという「顧客中心マーケティング」、モノからヒトを相手にするマーケティング世代。そして第3.0世代はというと、第1.0〜2.0世代の流れを踏まえて、どう考えていけばいいのか?が論じられています。
そして、「ホームページを作る人のネタ帳」さんの記事で触れられている「ブログマーケティング3.0」についても「マーケティング3.0」の考え方に沿って、ブログの次世代どうすればいいのかという指針が示されています。
分かりにくいのを承知で、ネタ帳さんの「ブログマーケティング3.0」を図にまとめてみました。
ブログマーケティング第1.0世代の「マーケティング以前の問題」
私が大学(情報学科)の時代あたりから、「ブログ」というツールがドンドン普及し出し、ブログマーケティング第1.0世代が始まろうとしていました。偶然その時に研究していたのがSEO(検索エンジン最適化)というもので、検索エンジンを「攻略」するために格闘していました。
当時の検索エンジンは、記事のフッターやヘッダーに、適当なキーワードを入れておけば、記事の内容などどうでもよくても、検索エンジンが人を案内してくれる。
これはつまり、ユーザーを見る必要など無いし、記事の質を問う必要もないということを意味している。
当時私は研究室で「どうやって検索エンジンに引っかかってたくさんアクセスを得るか」ということに日夜没頭しておりまして、とにかく「特定の単語でアクセス引っ掛かったらこっちのもん」とばかりにブログ記事を量産していました。今思うとこれはスパム行為でマーケティング等を論じる、それ以前の問題だったなぁと反省せざるを得ません。
そして当時の「小手先のテクニック」(記事を量産してアクセス数・被リンク数を稼ぐ等)で卒業論文を仕上げてしまいました。時代が時代なだけに、サクっと卒業単位が通ってしまいました。
サンプルとしてそれなりのアクセス数は集められたものの、半分検索エンジンを騙して得た数なので、そのアクセス数を以て「何かやろう」としても、難しかったかもしれません。同じ時代の「ブログマーケティング」に関わっていた人は少なかったかもしれませんが、アクセス数=ゴール的な思考が少なからずあったのではないでしょうか?
しかし時代は変わります。検索エンジンが外部のネットワークを見るようになってきたのです。
※第1.0世代の反省点:「スパムブログ連発はマーケティング以前の問題」「アクセス至上主義的思考に溺れるなかれ」
ブログマーケティング第2.0世代の「虚」
記事に「質」が求められるようになり、質が高ければ訪問人数も増えてくるという環境が整った。また、いかにしてブログのリピーターを作るのかを考えるようになっていった。
検索エンジンの進歩の甲斐もあり、良い記事を多く書くなど、ブログを書く人の「影響力」が出るようになってきました。アルファブロガーの誕生、そしてアルファブロガーさんたちがそれぞれ「まとめ」たり、「紹介」したりすることで記事の質を高め合い、アルファブロガーの存在が段々とネットワーク化してきました。日本ではAMNさんなどがいい例だと思います。
個々のブログがネットワークになることで、単独では強くないものの、その影響力はマスメディア並に大きくなります。
影響力が強くなる故に、その隙を突いたマーケティング手法も存在するのです・・。
企業がこうしたコミュニティを利用した宣伝活動に暗に関与している場合もあるので注意が必要である。過去には、とある消費者のブログの口コミ記事が企業から商品や報酬を得てのものだったことがテレビ番組で取り上げられたことで批判の声が上がり、そのブログが炎上したということもある。この他、こうした口コミブロガーの斡旋や、商品比較サイトへのサクラ行為の書き込みを事業とする企業も存在する。
こう言ったやり方はステルスマーケティングとも呼ばれ、ステルス対策として、記事の中でこれは「広告なのか記事なのか」明示するブログも存在します。
もちろんこの手法はブログに限ったことではなく、テレビでは「インフォマーシャル」という、CMか、情報か、境界が付かないようなもの(健康食品の体験談をストーリー仕立てに仕上げた番組)も存在しますけどね。インフォマーシャルも小さく「※個人の感想です」と小さく書いて対策をしています。
※第2.0世代の反省点:「ブログの質が評価され出した一方、質が問われるからこそスポンサー選びを一歩間違えれば大きなリスクを背負うことに」
そしてブログマーケティング第3.0世代へ
mixi、モバゲー、TwitterやGREEによって、自分の意思を簡単に表明できるようになりました。
これによって、ユーザー同士でブログの記事や情報を共有して、紹介しあうようになっていきます。
おかしなブログの記事には即座に野次が飛ぶようになったり、素敵なエピソードのお話があれば、ちょっとした事で話題となり、人の目に触れるようになりました。
ミクシィやツイッター、フェイスブックなどのソーシャルメディアで自分の「今していること」「今食べているもの」「今聴いている曲」そして「今見ている記事」を即座に共有して、おもしろいと思ったものは爆発的に拡散されます。引用文を読んでお察しのとおり、2.0世代の虚を突いたステルスマーケティングすぐ見抜かれますし、1.0世代の「アクセス数至上主義的なスパム」も面白くなければ誰も反応されないし、見てもくれません。
ので、ブログを使ったマーケティングならば、ブログマーケティング2.0の正道(質のいい記事をなるべく多く書く)を行きつつ、ソーシャルメディアでユーザーとの直接的な接点を持ち、リアルで人間味っぽい部分も加えながら素直に本音で語るというのが良策ではないでしょうか。
どういうこと?
今日偶然聴いたラジオ番組「サントリーサタデー・ウエイティング・バー AVANTI」でアナウンサーの吉田尚記さんがツイッターについてかく語りき。
マクルーハンは「メディアはメッセージである」と言ったけど、Twitterは「今いる」というメッセージを伝えてくれるメディア。そこがすごくラジオっぽいと思う。ツイートを「つぶやき」と訳したのも良かった。つぶやきで嘘を言う人はいないから。
吉田さんの話では「例えばファミレスのシチュエーションで面白くないのは保険外交員さんとサラリーマンの会話で、いつものパターンでおべんちゃらを言ってる時とか。逆に面白いのは受験帰りの母子で『この学費誰が払ってるのか分かってんの?!』と生々しいやりとりを見たとき」とか。
なんとなく想像つきますよね。
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